第204回 爆笑!感動!激痛!島根旅 by泉佐野のアニキ

 3月1〜3日、石見智翠館高校女子ラグビー部の卒部式と卒業式に行ってきました。早いものでアッという間に3年間が過ぎました。今回は笑いあり、涙あり、痛みありの旅の模様をお届けします。

 1日の早朝3時に泉佐野を出発! まず向かった先はママのリクエストもあり出雲大社でした。暗闇の中国道を順調に進み、米子道へ入ると霧との戦い、大山付近では道路脇に積雪…外気温は1度、道路凍結の心配も出てきました。無事を祈りながら慎重に中国山地を突破、夜が明け宍道湖を右手に見ながら快適ドライブ、無事に出雲大社へ到着しました。少額の賽銭で家族の健康から、仕事の成功、タクルのレギュラー獲り、美咲のレベルアップ、岬ラグビーの団員増加などド厚かましいほど神頼みし、いざ「サン・ビレッジ浜田」へ。

 この日「サン・ビレッジ」では、ラグビー体験会、父娘マッチ、卒部記念試合の各イベントを保護者会が準備してくれていました。

 ここで笑撃の出来事が…これ、AKBなら間違いなく配置転換させられます。テレビ業界ではNG、ヘタすりゃレギュラーをはく奪されます。

 それはそれは恐ろしい「キャラ被り」…しかし、ココでは大笑い!なんと、ママと瑳紀ママが「冬統(ふゆとう)」と呼ばれる女ラグの冬物統一ウインドブレーカー姿が完ダブでした。

 「なんやその格好」とイジられながらサン・ビレッジに上陸。「ウケると思ったから着た」とママ、キャラ被りでしたがウケたので良かったのではないでしょうか。瑳紀ママはこの姿で電車に乗ってきたというから、気合が入りまくってます。「(冬統は)サイズが合わなかったのよ〜」と言っていたのは、わさなママ。もしや、サイズが合っていたら、オバ、いや、姫ラグトリオが揃っていたわけです。みな考えること一緒かい!

 このあと、女子ラグビー部保護者会会則に「卒業生の保護者は卒部行事に冬統着用のこと」との一文が追加されたとか・・・。

■ここで今回コラムに登場するオヤジ軍団チームを紹介しておきます■
写真前列左から
あーちゃんパパ=女ラグ専属のカメラマンでありギターリスト。現役でプレーする我がチームの大型快足ウイング。
りさマネージャー=女ラグ引退後はオヤジ軍団のマネージャーを務めてくれるはず。
すばる=吹田ラグビースクール5年生チームのキャプテン。
まさや=吹田ラグビースクール中学生チーム1年生。昨春のNZ遠征にも参加。
たかおちん=保護者会2代目会長。風貌からは想像できない、繊細な感性で涙…涙…の卒部スライドショーを作製。
かえでパパ=石川県では伝説をもっているラガー。普段は優しいが、ピッチで火がつくと誰も止められないとか…。

写真中列左から
ちあきパパ=今回初参戦。阿倍野RSコーチ。酒席で話していると、かなり武闘派の匂いがしていました。
らんパパ=スパイクを車の横に置いたまま家を出発するというドジオヤジ。イジられキャラに定着。
まーくん=楽天の田中将大がメジャーに行ったため、日本で「まーくん」と言えばワ・タ・シ
わさなパパ=いまやジャパンの娘を持つ、女ラグ保護者の憧れの存在。プレーでもオヤジ軍団をけん引。初代保護者会会長。
基さん=竹刀を楕円球に持ち替えハッスルプレーを連発。ピッチ上より怖いのは飲み会の席。女ラグ一の酒豪。

写真後列左から
ワイルド杉ちゃん=レフリーなのに、酔うと自らタクシーでラフプレー…道路上で寝るプレー…レッドカード!!
あおいパパ=昨年5月、鮮烈デビューしたハードタックラー。今回も試合前からランニングを行い気合十分でした。
しんちゃん=今回は大腸ポリープの手術後ということもありプレー無し。しかし面白いキャラは健在、試合以外ではもちろん主役。
totti=仕事を終え石川県から電車とバスを乗り継ぎ卒部式に参戦。翌日の男子との試合では元気にプレー!

円陣を組んで気合を入れるオヤジ軍団

3年生は余裕の表情。山陰中央テレビも取材に来ていました

ちあきパパはキレキレのランニングを見せた

たかおちんは、このプレーで耳が内出血

相手ボールのラインアウトからボールをゲット、ここから反撃開始!

まりなvsすばる!西岡姉弟対決!!

わさなパパの軽快な動き

青木キャプテンの執念のタックル

あおいパパはブレイクダウンでファイト

まさやも全力でプレーしました

 いよいよ、西岡保護者会会長(たかおちん)の音頭でラグビー体験会がスタートしました。女ラグの選手、家族、先生方が4チームに別れラグビーボールを使ったゲームに汗を流しました。結構キツイ内容にアッチコッチで悲鳴があがり、最後はバツゲームで終了。

 次はオヤジ達のメーンイベントとなる父娘マッチ。昨年5月以来の再戦、今回は前試合に参加できなかったオヤジも参戦し、チームはパワーアップ。気合が入った加齢臭軍団が華麗なプレーを連発し小娘達を蹴散らす事ができるのか?

 試合の模様はVTRでご確認ください。

 ほんま、娘達はスゴイ。こんなシンドイ事よくやってます。厄年のたかおちんは耳が内出血し紫色のギョウザが焼き上がりました…見るからに痛そうでした。我らがしんちゃんは、大腸ポリープ手術明け「オレ今、ホチキス外れたら困るから」と試合出場を断念。しかし、ヘッドコーチとして盛り上げてくれました。みんなでワイワイ楕円球を追いかける試合、しんどかったけど楽しかった〜。しかも、今回は相手にサクラセブンズのメンバーがいたのだから自慢できるゲームとなりました。

 少し説明させてもらうと、3年生の福島わさな選手は、年明けから日本代表と共にアメリカ遠征し帰国、2月22日に行なわれたセブンズシリーズ・ブラジル大会で代表に緊急招集され同大会でデビューしました。ブラジル大会では日本は史上最高位の7位の成績をあげました。だから自慢できる試合なんですよ!

右から菅原コーチ、磯谷監督、児玉先生、3年生・瑳紀、美咲、彩寧、わさな

卒部試合で1&2年生がHAKAを披露

 ユル〜い空気が一変し、1&2生vs3年生&先生の卒部マッチ。1&2年生チームはHAKAを披露し真剣勝負の雰囲気を盛り上げてくれました。「負けられない3年生」と「先輩を倒すラストチャンスの1&2年生」。意地とプライドがぶつかり合う最高のゲームとなりました。最後は青木蘭・新キャプテンと藤埜瑳紀・前キャプテンが涙のエール交換をしグラウンドを後にしました。

岬OGの1年生・ユカ。選抜で大暴れしてくることでしょう

りさマネージャーもピッチに立ちました

新旧キャプテンがエール交換

 車を石見智翠館高校のある江津市へ走らせ、一行は「島根県立少年自然の家」へと向かいました。卒部式会場には、地元の保護者のみなさんが用意してくれた、おでん、お寿司、ジュース、お酒などズラ〜リと並んでいました。おでんの準備には、な、なんと卵120個。ゆでたまごを剥く作業が大変だったと思います。本当にありがたいことです。美穂パパが「私が一つ味見をしたので、119個しか入ってないんですけどね」とポツリ…。

 西岡会長の開会宣言から卒部式がスタート!堀江後援会会長のあいさつでは、娘達を温かく見守ってくれた江津の方々の優しさが身に染みました。

 「車で練習してた!」という齋藤姐さんに「バラすな〜〜!」と突っ込みながら登場したしんちゃん。乾杯のスピーチで「3年生5人が作った道を、2年生1年生がしっかりと受け継いで智翠館の伝統にしていかなければいけない」と真面目に決めたはずでしたが、未奈ちゃんから「ちゃんと言えたやん」と突っ込まれ爆笑の中での乾杯となりました。

 飲んで食ってしゃべって楽しいひとときが進みます。おっと、ここで竹迫校長が乱入してきました。いっぱい引っかけてホロ酔い状態で言いたい放題、暴走トークは止まることなく30分はしゃべっていました。

 そして後輩達の出し物の時間になりました。方言クイズや謎かけ、漫才、モノマネなどなどドッカンドッカン笑いが巻き起こります。女ラグの面々は売れない芸人より断然オモロイ!

おでん最高でした。ごちそうさま

堀江後援会会長があいさつ。いつもお世話になり、ありがとうございます

ユカとアオイのネタ最高でした!

美咲は笑ってるのか?泣いているのか?磯谷先生、3年間ありがとうございました

 楽しい宴も後半に突入、西岡会長が作ったスライドショーが上映されました。始めて作ったとは思えない会心のデキ!卒部式会場は静まり返り、感動の40分ドラマに一同くいるように見ました。磯谷先生が卒業生一人一人との思い出を面白おかしく語ってくださり、卒業生は3年間の思い、感謝の気持ちを打ち明けてくれました。スライドショーでユルんでいた涙腺がイッキに崩壊。ボクの脳裏にも、色んな出来事が過ぎりました。

 最後は感動のセレモニー、ピアノが弾けない先生。あーちゃんパパのギターに合わせて全員で「栄光の架け橋」を熱唱し卒部式はお開きとなりました。

 久しぶりのコラム更新も時間が無くなりました。今回はここまで、次回は生死を懸けた島根決戦をお送りします。