第144回 ラグビーシーズンまもなく開幕! by泉佐野のアニキ

 みんな夏休みの宿題は、もう終わったかな?本日24日から、岬ラグビーは恒例の2泊3日の夏合宿に入ります。今年も、河内長野ラグビースポーツ少年団と一緒に奈良県大和高原でキャンプを張ります。

 来月9日の「シーズンイン大会」で開幕する2012-2013シーズンに向けて、各学年チーム作りの仕上げを行うと思います。

 我が6年生チームも、今回の合宿はチームプレーを中心に練習を行っていきたいと思っています。小学校ラストシーズンを笑って終える為に、夏合宿で、ある程度チームを完成させたいと考えています。ところで、7月に配った「家でもできるラグビートレーニング」毎日やっているかな?夏休みどれだけ自主トレーニングを積んできたかのかもチェックしようと思っているので覚悟しといてよ。

 合宿のコンセプトや練習メニューを考えながら、キャンプインを前にワクワクしています。 (右の写真は土曜日練習から。ドクターフィッシュでリカバリー!?する、ナオヤ、コウタロウ、タクル)

 先週18日、ラグビー界では新たな大会が南半球で開幕しました。その名は「ザ・ラグビーチャンピオンシップ」。

 昨年までは、南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリア(SANZAR)による南半球3カ国対抗戦「トライネーションズ」という名で行われてきました。今年から、南米の雄アルゼンチンが加わり4カ国による対抗戦となり、「ザ・ラグビーチャンピオンシップ」と名前を一新し開幕。

 このネーミングを初めて聞いた時に、ボクは南半球勢の心意気が表れていると感じました。シックスネーションズ(欧州6カ国対抗戦)に対抗し、「我々こそがラグビーのナンバーワンを決める国々だ」という思いが詰まっているように聞こえました。

 開幕戦は、ワールドカップ準決勝で激突したニュージーランドとオーストラリアがいきなり再戦、南アフリカは新参者アルゼンチンの挑戦を受けました。

 結果は、ニュージーランド27−19オーストラリア、南アフリカ27−6アルゼンチンとなりました。順当な結果だと思います。

 この大会は、4カ国がホーム&アウェイ方式で6試合ずつ戦い、最終節の10月6日までに初代チャンピオンを決定します。勝ち点は勝利4点、引き分け2点、敗戦0点。ボーナスポイントは4トライ以上1点、7点差以内の敗戦でも1点がもらえます。

ザ・ラグビーチャンピオンシップ今後の日程

トライネーションズとは

 【8月25日】ニュージーランドvsオーストラリア/アルゼンチンvs南アフリカ
 【9月8日】オーストラリアvs南アフリカ/ニュージーランドvsアルゼンチン
 【9月15日】オーストラリア vsアルゼンチン/ニュージーランドvs南アフリカ
 【9月29日】南アフリカvsオーストラリア/アルゼンチンvsニュージーランド
 【10月6日】南アフリカvsニュージーランド/アルゼンチンvsオーストラリア

 プロ化が始まった1996年に第1回大会がスタート。南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリアの南半球3カ国がホーム&アウェー方式で対戦。世界3強による、この大会はW杯に匹敵するほど優勝は難しいという人もいる。ニュージーランドとオーストラリアの対戦には、約80年の歴史を持つ「ブレディスローカップ」のタイトルもかかっています。

ザ・ラグビーチャンピオンシップ参加4カ国の比較
ニュージーランド オーストラリア 南アフリカ アルゼンチン

■愛称■
オールブラックス
■IRBランキング■
1位 2012年8月20日現在
■ワールドカップ成績■
1987(第1回) 優勝
1991(第2回) 3位
1995(第3回) 準優勝
1999(第4回) 4位
2003(第5回) 3位
2007(第6回) 準々決勝敗退
2011(第7回) 優勝
■トライネーションズ成績■
優勝10回
■プロフィール■
 通算対戦成績で全ての国に勝ち越している唯一のチームであり、国際試合の総勝利数でも世界最多を誇る。イングランド、アイルランド、スコットランド、ウェールズを相手の同一ツアーで全勝する「グランドスラム」を達成すること3度。
 その輝かしい戦歴も、ワールドカップに限ればくすんでしまう。第1回大会こそ地元での優勝を飾ったが、その後は決勝トーナメントで足元をすくわれることが続き、栄冠から遠ざかる。大舞台での弱さをから「ガラスの王者」などと呼ばれることもあったが、2011年のニュージーランド大会で2度目の優勝をはたした。
 試合前に「Haka (ハカ)」と呼ばれるマオリ(ニュージーランドの先住民族)のウォークライを踊ることでも有名。通常、オールブラックスが踊るものは「Ka Mate (カマテ)」と呼ばれるもの。2005年頃から「Kapa o Pango (カパオパンゴ)」が踊られるようにもなった。

■愛称■
ワラビーズ
■IRBランキング■
2位 2012年8月20日現在
■ワールドカップ成績■
1987(第1回) 4位
1991(第2回) 優勝
1995(第3回) 準々決勝敗退
1999(第4回) 優勝
2003(第5回) 準優勝
2007(第6回) 準々決勝敗退
2011(第7回) 3位
■トライネーションズ成績■
優勝3回
■プロフィール■
 ワールドカップでは、ニュージーランド、南アフリカと並び2度の優勝を誇る、世界最強国の1つ。そのワールドカップ誕生時には、生みの親とも言える働きかけをした。
 隣国ニュージーランドとは積年のライバルであり、1931年からずっと両国の対戦では「ブレディスロー・カップ」が賭けられている。この試合は2009年に日本でも開催され大きな話題を呼んだ。なお、南アフリカとは2000年よりマンデラ・チャレンジ・プレートを賭けている。
 ユニフォームは黄土色のようだが、意味するものとしては金。国家にうたわれている “Golden Soil”(黄金の大地)から来ており、サッカーなどでも代表のチームカラーになっている。

■愛称■
スプリングボクス
■IRBランキング■
4位 2012年8月20日現在
■ワールドカップ成績■
1987(第1回) −−−−
1991(第2回) −−−−
1995(第3回) 優勝
1999(第4回) 3位
2003(第5回) 準々決勝敗退
2007(第6回) 優勝
2011(第7回) 準々決勝敗退
■トライネーションズ成績■
優勝3回
■プロフィール■
 その歴史は古く、1891年のブリティッシュ&アイリッシュライオンズツアーにまで遡る。以来、特に英国移民である白人系のプライドを象徴するスポーツとして、永く国民に愛され続けている。国代表別の通算成績で負け越しているのはニュージーランドのみで、世界ランキングも常に上位を維持する。
 ワールドカップでは、95年の第3回大会で初出場で優勝。
 しかし、一方で歴史的に続いていた人種隔離政策(アパルトヘイト)の影響で「白人のスポーツ」とされるラグビーは非白人にとって嫌悪の対象でもあった。代表に有色人種の選手が選ばれることは、ほぼ無く、国際大会で黒人系の国民はむしろスプリングボクスの対戦相手を応援するなど、政治的な歪みを象徴するものでもあった。アパルトヘイトへの国際世論の反発も厳しく、そのためにIRBオリジナルと呼ばれる常任理事国の1つでありながら、第1回と2回のワールドカップへの出場を禁止されるなど、暗い歴史も併せ持つ。

■愛称■
ロス・プーマス
■IRBランキング■
8位 2012年8月20日現在
■ワールドカップ成績■
1987(第1回) 予選プール敗退
1991(第2回) 予選プール敗退
1995(第3回) 予選プール敗退
1999(第4回) 準々決勝敗退
2003(第5回) 予選プール敗退
2007(第6回) 3位
2011(第7回) 準々決勝敗退


■プロフィール■
 ラグビー後進のアメリカ大陸にあって図抜けた最強チームというだけでなく、近年では最強国の1つとして胸を張って数えられる。
 地理的に、他の強豪国から隔離されているが、選手やコーチの交流面でも同じことが言え、そのプレースタイルも独自の進化を遂げてきた。スクラム力・キック力・精神力・走力といった個人、チームの個別のスキルを鍛え上げることで総合力を積み上げているようだ。
 これは言ってみれば、世界の強豪達が将棋の戦術を研究し尽くしている間に、アルゼンチンは斜めにも動ける飛車や最初から成っている歩を開発していたようなものであろうか。結果としてプーマは、完成されたシステムを力で度々喰い破っている。アルゼンチンはこのような独自の育成方法を変えていくつもりは現在のところ無いようで、ヘッドコーチも伝統的に他国から招かない方針を採っている。2012年からは、トライネーションズに参加することが決まっている。

 海外のラグビーだけではありません。国内リーグの最高峰「ジャパンラグビー トップリーグ」が8月31日サントリーサンゴリアス(前年優勝)VsNECグリーンロケッツ戦で開幕します。今季のトップリーグも、パナソニックワイルドナイツに入団したソニー=ビル・ウィリアムズ(ニュージーランド代表)をはじめ海外のトッププレーヤーがラグビーファンを楽しませてくれそうです。

 我が家でも、まもなくミサキがニュージーランド留学から帰国します。留学直前、セブンズアカデミーの香港遠征に招集され国際大会で優勝を経験させてもらいました。そのセブンズアカデミーは、今夏、カナダに遠征しました。4年後のリオ五輪に向けて着々と強化が進んでいます。日本に帰ってきて、ミサキはまたセブンズアカデミーに呼んでもらえるように留学の成果を見せないといけません。まずは、昨年悔しい思いをした花園女子セブンズ出場が目標か?タクルのラストシーズン、ミサキの帰国、ウチのラグビーシーズンも熱を帯びてきました。