第129回 NZ南島旅日記<1> by岬のおっさん

 

さて、今回は5月の連休を利用して、来年予定しているNZ遠征の下見ツアーを個人的にしてきましたので、その旅日記をばお粗末ながらお一つ。

まずは以前(第112回)にも使ったニュージーランド地図。10年前には北島の最大の都市オークランドへ行って、イーデンクラブと交流試合を行いました。そして来年は南島のクライストチャーチへ行きます。(吹田RSさんとのジョイント遠征となる予定です。)
第112回にも書いたようにクライストチャーチにはM氏が待っていてくれて今回も下見だけではなく、私達夫婦をご自宅に泊めて頂き、大変お世話になりました。

今回、ご了解いただきましたので、M氏と言わず、きちんと紹介させてもらいましょう。Mark Ealey (マーク・イーリー)氏です。ご自身が北海道でもラグビーをやってらっしゃったこと、奥様のみゆきさんも北海道のご出身であること、そして翻訳・通訳を仕事にしていらっしゃいますので、日本語は普通の日本人より達者です。

マークさんとどうして知り合ったかと言うと、啓光学園でプレーしていた19期生 近藤乙輝君が2005年3月から8月まで半年間 ESOL Rugbyという留学プログラムに参加し、クライストチャーチのセントビーズ高で英会話とラグビーを教わったことに始まります。そのことを岬ラグビーのホームページで紹介するので、写真とテキストを送るようにと頼んだら、一眼レフで撮影したすごい写真が次々と送られてきて、その送り主のマークさんとメールのやりとりをするようになったのです。

その後も20期の青井、21期の阪本、24期の茂野と江の川 (今の石見智翠館) の選手達がESOLで次々とマークさん、みゆきさんにお世話になりました。

 ESOL (English for Speakers of Other Languages)
ESOLそのものは英語留学プログラムで、9歳から可能なようです。ESOL Rugby (このリンクをクリックすればフェイスブックのセントビーズESOL Rugbyの記事を見ることができます。) は高校生がセントビーズ高校のラグビー部に参加しながら学ぶもので、札幌山の手、石見智翠館、沖縄コザ、東福岡などいろんな高校から今年も10人近く参加しています。
新生ジャパンでも東福岡出身の有田君、藤田君の二人がESOL Rugby出身です。
 St. Bede's College
クライストチャーチの男子校。ラグビー部員300名超。ジャパンではマイケルリーチがセントビーズ出身です。

左から三男のブリン君、みゆきさん、うちの夫婦、マークさん
(イーリー邸にて)

イーリー家の次男
ニコラス・イーリー (ニック)

セントビーズ高→拓大→パナソニックワイルドナイツ


旅日記


最初はオークランドに到着し、すぐクライストチャーチへは行かず、ずっと南のクィーンズタウンというところで飛行機を降りました。ここはもう南端に近く、少し足を伸ばせば有名なミルフォードサウンドとか、フィヨルドの観光地があります。でも今回はそこまで行く余裕はなく、まぁ右の写真のようなきれーいでのんびりしたクィーンズタウンの街中をのんびり散策したにとどまりました。

←なんかこんな巨木がいっぱい生えてるところでした。

明くる日は丸一日バス旅行です。バスの車窓より、こんな風景が延々と。
ちなみにNZって意外と雨の多いところで、特に山岳地帯はそんなに晴れる
ことはないようです。翌日から雨になりましたが、この日は完璧に晴れてくれました。こういうのを一般に「日頃の行い」と言いますね。

3000m級のマウントクックは万年雪をたたえています。他にも写真はたくさん撮りましたが、まぁ私が柄にもなく観光地の写真なんか並べてると、その内ブーイングが出て来そうなので、この辺でおしまいにします。

では、一気にクライストチャーチラグビー事情に移りましょう。
翌日はセントビーズ高校ラグビー部一軍の遠征試合に一軍バスに同乗させてもらって応援に行きました。
左はセントビーズ校内の案内板。ラグビー場が5面、サッカー場が2面、クリケット場が2面・・などとあります。まぁ部員300人ですからね。5面ぐらいはね。(ちょっとジェラシー・・)

クライストチャーチの高校はみなHAKAをやります。各校が独自のHAKAを持っていて、これを試合前に披露してくれるのも観戦の楽しみの一つです。セントビーズの一軍は、朝セントビーズ高でのバス乗車から、対戦相手のAshburton高校までの1時間半のバス車中でも終始おとなしく笑い声一つ聞こえず、静かに闘志を内に秘めていたようですが、このHAKAで一気に爆発します。

http://youtu.be/9RMqpvU8Xss

最初に登場するのがこの日のゲストチームであるセントビーズ、そしてホームゲームを戦うアシュバートンの順です。

今年のセントビーズ一軍はかなり強く、クライストチャーチでもライバルであるクライストチャーチボーイズ高 (なんとラグビー部員500名超!) と激しく覇権を争っています。
マークさんによるとFWは特に例年より大きく、両ロック共に197cm、100kgクラス。両プロップは110kgオーバー。そして第3列は私が見ていても実によく仕事をします。ほんまNZの第3列というのはすごい!
BKSに二人だけESOLの選手が入っています。センター12番のシオネ君は193cm、110kgのトンガ人、そしてFB15番の桑江君は沖縄コザ高校から来た日本人です。シオネ君はタックルされても倒れないし、桑江君は逆にタックルが非常に強いです。彼のタックルを見てると沖縄拳法のような鋭さを感じました。  (実は私は沖縄拳法なんて全く知りませんが、拳法の一撃必殺みたいなイメージを彼から感じたのです。)

さて、ここらできょうはおしまい。次回は来年遠征を受け入れてくれる現地クラブチームへの訪問と、そして最後のハイライト、クルセダースvsレッズのSuper Rugbyの一戦をレポートします。