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今日はラグビーの写真を撮ろう!というテーマで、特に腕が良いとも言えない私がこんなコラムを書くのはおこがましいですが、最近は誰でも撮れるよ!という意味で下手代表で書かせてもらいます。
昔のカメラの撮影は、オートフォーカスがなくって、ピント合わせるのが難しく特にラグビーなんて動きまわってるのを遠くから捉えるのは、私みたいな近眼+乱視男にはとてもできることじゃありませんでした。
岬ラグビーの初代のカメラマンはK村さんという息子二人をラグビーに入れた人で、いつも専属カメラマンのようによく試合を撮ってくれていました。今も岬ラグビーでは卒団の時に必ず子ども達の綴った作文と試合や活動を記録した写真アルバムが贈られますが、それはK村さんが始めてくれた素敵なプレゼントなのです。その頃私が傑作だと思った写真が左のものです。6期生の最後の試合後のショット。お母さん達が拍手してくれていますが子ども達の背中は少ししょんぼりしてる感じでしょ?期待されてたのに負けちゃったんですね。その時、ちょうど花園も夕刻で、夕日が子ども達の背中からペーソスをふりかけてくれた・・という感じで大好きな写真です。80年代はこの名人のおかげで素敵なショットがたくさんありました。
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90年代に入り、K村さんの息子さんが卒団するとカメラマンが居なくなり、写真関係の会社に勤めているというショボイ理由で私がカメラマンにされてしまいました。
と言っても私はカメラを持っていなかったのです。仕方なく会社の後輩に500ミリの反射レンズ付きのカメラを借り、会社のテスト用フィルムを10本ほどもらって何度も撮影に行きました。最初は10本(240コマ)撮ってせいぜい10コマぐらい使えるかなぁ・・というショットがあって、卒団する6年生に一人一枚ずつ伸ばしてプレゼントしました。でも良いショットがなく、「こんな写真でスイマセン」とお母さんに謝ったこともあります。
94年になるとQV10というデジカメが初ヒットとなり、一気にデジカメの時代へ突入します。でもその頃のデジカメはまだまだ今のケータイのカメラに比べてもオモチャみたいなもんでした。97年に岬ラグビーのホームページ開設にあたり、デジカメで素早い写真アップを・・と張り切りましたが、せいぜい試合後の記念撮影ぐらいにしか使えませんでした。
以前も書きましたが、その頃はボタンを押してもジーーー、ガシャッと言う感じでシャッターが降りた頃には子供はフレームの外という写真の多かったこと!
←和大のO君、独走もフレームのそとーっ・・。しかも手ぶれ。
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さて、時代は激しく変わり、デジカメ一眼の登場で、そこらのオバチャン(決して特定の岬ラグビーママを指しているのではありませんョ!)でもビックリするほど迫力のある写真が撮れるようになりました。今の岬のホームページはすべてママ達の撮影ですよ!
ここまで読んで、「じゃあ、私もラグビーの写真撮ろう!」と思う人はなかなか居ないかもしれませんが、一応話の流れとしては、「うちの子もラグビーを始めたし、私もこれから試合見に行かなくっちゃ。でもケータイではろくな写真撮れないから思い切ってデジカメ買っちゃおうかなぁ」
というママを対象に進めます。右へ→
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●機種選定
一眼>コンパクト>ケータイ
良い写真が撮れるかどうか、最大のポイントはレンズです。昔は「腕」だったかも知れませんが、デジカメが腕をカバーしてくれるようになり、今は「レンズ」です。
コンパクトカメラが1万から3万ぐらいで買えることを考えると、一眼は安いので3万ぐらいから上は100万超までと明らかに高いですが、敢えてラグビーを撮るなら、ここは一発、清水の舞台から飛び降りて骨折してでも、一眼を買いましょう!
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●レンズ
望遠レンズがお勧めです。一眼の場合、レンズが交換できるため、標準レンズ込みで買う方法もあれば、私のようにはなからラグビーしか撮らないから、と言ってレンズなしのボディ(カメラ本体)だけを買って、別に望遠レンズを買うというような人も居ます。
通常のレンズだとタッチライン上に立てる人でないとなかなか良い写真が撮れません。200mmでも難しいくらい。300mmあるとこっちのゴールラインから向こうのゴールライン上の攻防が普通に撮れたりします。でも陸上トラックがあるグランド(花園第3など)ではスタンドからの距離を考えると300mmでも厳しいものがあります。
左のような俗に「白レンズ」と言われるような銘柄はまっこと高いです。こういうのを持った人が現れると、「ははーっ」と三歩下がって良い場所を譲りましょう。こういう方はカメラにかける意気込みが違いますので。
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●その他付属品
まぁ手ぶれが心配な方は三脚、より機動性のある一脚、などを入手されるのもよいかと思いますが、ボディとレンズとメディアと電池さえあれば、とりあえず撮影は始められます。
ではいよいよ撮影です。右へ→
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●撮影の心得
・ばちばち撮る・・・フィルム代は要らない。電池の消耗だけ。今の電池とメディアなら一回の撮影で数百ショット撮るのは当たり前。失敗は家へ帰ってからどんどん削除
・脇を締める(手ぶれ防止)・・・よいポーズを練習してください。
・暗い時は要注意
ISO感度も考える・・・感度ボタンとかありますから説明書を読みましょう。
・半押し・・・いきなりバシャッと押したらダメ。ピントを合わし続ける。
・撮影モードの選択(左写真)・・・スポーツモードがとりあえず無難ですが、いろんなモードがありますのでこれも説明書。
・撮ったら液晶で確認・・・すぐ電池が減るので液晶つけっぱなしじゃなく、時々再生モードにしてどの程度撮れてるか確認しましょう。
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●連写→
ばっちばっち連写できるのもデジカメの魅力。右の連続写真も以前ホームページで紹介しましたが、自陣ゴール前からトライまで100m走りきった12秒のシーンを24枚連続で撮影しています。
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●流し撮り↓
カメラマンが素人なのでわかりにくいかも知れませんが、下の二つの写真はシャッタースピードを1/60(遅い!)に固定して主要被写体が走る方向に同じようなスピードでカメラを振りながら撮影したものです。(カメラマンは走るのじゃなく、身体の軸を中心にしてカメラを振ります。)作者の意図では主人公がびたーっと停まって周りがぶれる訳です。こんなテクニックもその場で出来映えを確認できるのがデジカメの魅力。
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さて、いかがでしょうか?ちょっとは興味持てました?
一眼だと「ボケ味」と言って、主要被写体以外がぼけて、余計主役がくっきりと見えるという素晴らしい効果も楽しめます。
次の機会には、撮ってきた写真をちょっと工夫してどう楽しむか、を書いてみます。
ちょっとの手間で驚くほど写真は楽しくなるのです。
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