第33回 高校探訪その3 浪速高校ラグビー部 by岬のおっさん

前回レポートの大阪桐蔭に比べれば、今回の浪速高校はあびこ、杉本町といったあたりで、岬からはさほど遠くないという印象です。
ですから岬ラグビーOBも以前から何名かは浪速高校へ進学していますし、ラグビー部に在籍していた生徒も居ますが、今は23期が3名もラグビー部に在籍し、過去最高になっています。そしてラグビー部も近年どんどん強くなっていますが、この春はTグループのDゾーンで産大には勝ったが、朝高、同志社香里に敗れて3位、新人戦は準決勝で仰星に敗退、昨年の花園予選は常翔啓光にぶつかって敗退、と目下大阪の大きな壁にぶつかっているところ・・と言えるでしょう。
今回学校を訪問させてもらってびっくりしたのは質実剛健のイメージでクラブ活動がすごく盛んだということです。
飯田監督とのお約束の時間より少し早く学内に入ったのですが、都会の高校らしく狭い敷地内にそれこそあふれかえるようにクラブ活動をしている生徒達が居ました。校門を入ったらアメリカンフットボールの防具を着けた子らが防護ネットの中で何かやってるし、何部かさえよくわからんけど部活らしいのが通路のそこらじゅうを占拠しています。ごめんなさい、ごめんなさい、という感じで人をかきわけてお世辞にも広いと言えないグランドにたどり着くと、ラグビー部は中央のよいところを使わせてもらっていましたが、他にもいろんなクラブが共有していて、時間や曜日で交替になるようです。

 

そこでしばらく見学していると、校庭内をうろうろしていた初老の方が、私をラグビー関係者と見当付けたようで、にこにこしながら近寄ってきて「どうやったら(ラグビー部は)強くなるんかのぉ?」と言いながら立ち去りました。ラグビーはやはり正規の広さのグランドが欲しいところなので、これは相当大変だなぁと思っていたらそこへ飯田監督登場です。伺うと今立ち去ったおじさんは校長先生のようでした。(失礼しました!)
早速グランドのお話をすると、「学校が既に堺にグランドを買ってくれていて、これからはバスでそこへ練習に行くことになる。」ということでした。これは朗報ですね。

飯田監督に伺ったラグビー部の現状は
●部員は45名とマネージャー5名で総勢50名
●部のテーマは「自分の力で未来を切り拓け」
●監督としては「無色」のチームを作りたいそうです。指導者の色が付いておらず、チームの考えでどこからでも攻撃でき、どこでも守れる・・

●ラグビー経験者は7割程度。現在併設の中学校にはラグビー部がありませんが、スクールに所属している子はいるようです。部員は市内の中体連ラグビー部経験者が多く、「豊富な中学ラグビー経験者」という大阪ならではの好条件が好立地とあいまって部員数も実力も高いレベルで確保できているのでしょう。
●部の目標は「大阪の決勝に出ること」です。着実にステップを刻んで、高過ぎもしない適切な目標だと感じました。

部員達は勉学でもかなりプレッシャーを受けているようですが、モチベーションは高く、現在の短時間で他クラブにグランドを譲らねばならない状況から、広いグランドを使えるようになればさらに飛躍が期待できるでしょう。

岬の3人は23期生ですから既に最高学年です。これからチームを引っ張っていくことが期待されます。
練習後に記念写真を撮らせてもらいました。
左から山下(WTB)、濱路(CTB)、渡辺(No.8)、飯田監督です。
みな昨年夏の菅平以来ですが、体格もよくなっていました。